パンは人気の食べ物ですが、一方で太りやすくダイエット向きではないともいわれます。しかし、パンにはいろいろな種類があります。
適切なパンを選びさえすれば、ダイエットにとってマイナスなどころか、むしろプラスに作用することもあります。
今回の記事では、この『パンはダイエットに不向き』といった一般論に対して、メスを入れてみたいと思います。
ダイエット中にパンは食べたいが、そもそもパンのカロリーはどのくらいなのか?
まずパンのカロリーから見ていきましょう。私達が普段食べるパンは、いったいどれだけのカロリーがあるのでしょうか?
①主食として食べることが多いパン
主食として食べるパンはこれと一緒に肉や野菜、甘いものだとジャムをつけて食べたりするので、そのことも考慮すべきでしょう。
- クロワッサン(40g):179kcal
- フランスパン(240g):670kcal
- 食パン(60g):160kcal
- ライ麦パン(50g):132kcal
- ベーグル(60g):127kcal
菓子パン
菓子パンは油で揚げてたり中にクリームやチョコレートなどを入れ砂糖も多く使用しています。なので脂質や糖質を多く含み、基本的にはカロリーは高めです。
- デニッシュパン(82g):250kcal
- メロンパン(81g):276kcal
- 揚げパン(67g):225kcal
- あんパン(120g):293kcal
- クリームパン(91g):216kcal
総菜パン
総菜パンは菓子パンよりカロリーは基本的に低めです。ただ、マヨネーズなどの油脂を含む材料を沢山使っているので、太りやすい種類のパンであると言えます。
- たまごサンド(62g):181kcal
- カレーパン(124g):358kcal
- コーンマヨネーズパン(74g):200kcal
- カツサンド(160g):421kcal
- コロッケパン(146g):339kcal
- ツナサンド(149g):322kcal
- 焼きそばパン(110g):233kcal
ダイエット中にパン適さず、なぜパンは太りやすいと言われているのか?
上の項で私達が普段食べる代表的なパンのカロリーを見てみました。白米の茶碗1杯分(160g)が269kcalなのを考えるとパンはカロリー的に見ると特別、太りやすい感じはしません。
それでも何故、パンは太りやすいと言われるのでしょうか?いくつか見ていきたいと思います。
①パンは満足感を得にくい
少しの違いですがパンはご飯よりも消化や吸収が早いです。ご飯は2時間後に、パンは2時間以内に消化されます。
なので咀嚼回数の観点からパンはご飯にくらべて満足感を得にくいとされています。
人間は食べ物も噛めば噛むほど、脳の視床下部にある満腹中枢が刺激され、食欲を抑制する指令が出されます。
②パンは糖質が多い
パンは小麦粉だけではなくバターや砂糖も使用します。それだけでなく、食べる際にさらにバターやマーガリンをつけることもあります。
ジャムなどを塗ったりする人もいるでしょう。これが惣菜パンになると結構な量の脂質もプラスされます。
③パンのGI値は高い
血糖値上昇作用をGI値という単位で表します。GI値の低い食品は血糖値スパイクの可能性が低く、脂肪が体に蓄積されにくいです。
パンは基本的にGI値の高い食べ物です。食パンやフランスパンは95なので、高GI値に分類される食品です。
ダイエット中に選ぶべきパン
パンは基本的に高GI値の食品です。ただし、精製度の低い食物繊維が豊富なパンなどを選べば、パンであっても低GI値食品に分類されるものもあり、ダイエットに適していると言えます。いくつか紹介してみます。
①ライ麦パン
ライ麦パンは、ビタミンB類をはじめミネラル・食物繊維などの栄養素を豊富に含んでいます。白いパンよりも栄養価が高く、固めのハードパンに分類されるため咀嚼回数が増えるという特徴があります。
またライ麦パンはGI値55と低GI値食品に分類されます。さらに小麦粉の使用分量が少ないため、グルテンの摂取量も少なく済みます。
②全粒粉パン
全粒粉パンとは、小麦の表皮、胚芽、胚乳などなど、小麦のすべてを粉にした小麦粉で作られたパンです。
ビタミンやミネラル、食物繊維などが豊富でGI値50と低GI値食品にも分類されます。ライ麦パンに比べると食べやすいのが特徴で、スーパーなどでも良くみかけます。
関連記事:全粒粉とは何か?『全粒粉がダイエットに向いている』と言われる理由を徹底解説
③ブラン(ふすま)パン
ブランとは、小麦の表皮の部分のみで作られている小麦粉で作られたパンです。
全粒粉パンとよく比較されるのですが、こちらはグルテンフリーなので、グルテンフリーを実戦する人はブランパンをチョイスすべきです。
ちなみにブランパンのGI値は65です。低ではなく中GI値食品なので、そこだけは注意すべきでしょう。
ダイエット中に避けるべきパン
次にダイエット中に避けるべきパンを紹介します。ここに挙げられたパンは、ダイエット中は控えるべきでしょう。
①油で揚げてあるパン
カレーパンをはじめドーナツなども、ここに含んで良いでしょう。まず油をたっぷり含んでいるのでカロリーが高くなりがちです。
特にドーナツに関しては砂糖をたっぷり使っているので、「ダイエットの天敵」と言っても過言では無い食品です。
関連記事:『砂糖断ち』について少し語ろうか
②クリームやチョコレート、あんこやジャムが入ったパン
生地だけではなく、パンの中にクリームやチョコレート、あんこやジャム含まれているパンは脂質も多く砂糖も多く使用されています。
こちらもダイエットとっては天敵です。砂糖は太りやすさもそうですが、中毒性もあるので、摂取すればするほど体が次の砂糖を求めるようになってしまいます。
その意味で、なるべく砂糖が多く含まれるパンはダイエット中は避けるべきです。
③白くて柔らかいパン
白くて柔らかいパンとは、いわゆる通常の小麦で作られたパンです。例えば食パンなど、白い通常の小麦で作られたパンはGI値がトップレベルです。
カロリーだけ見ると大したことはありませんが、腹持ちがわるいため摂取量が増えやすい特徴があります。
ダイエット中にパンを食べる時の注意点
ダイエット中に食べても良いパンと食べるべきでないパンを紹介したところで、最後にダイエット中にパンを食べる時の注意点をいくつか挙げてみます。
①たんぱく質や野菜も一緒に食べる
これはダイエットの基本ですがパンだけで済ますのではなく、たんぱく質や野菜も一緒に食べましょう。
パンだけだとタンパク質やビタミンなどの栄養のバランスが偏ります。なるべくパンを少なめにして肉や魚、野菜の分量を多めにするのがコツです。
関連記事:食べて痩せられる?ブロッコリースプラウトダイエットについて解説します
関連記事:バナナは筋トレ前に食べるべき。その理由について解説します
②ジャムやバターはつけない
パンは製造する過程で砂糖やバターが添加される場合がほとんどです。なので、そこにさらにジャムやバターをつけると確実に太りやすくなります。
先ほども書きましたが、砂糖は中毒性があるので、さらに体が砂糖付きのパンを求めてしまうことになりかねません。
なので、基本的には何もつけないで食べるのが良いです。それでも物足りなさを感じる人はオリーブオイルがオススメです。
実はオリーブオイルは血糖値の上昇を緩やかにする効果があるので、毎回オリーブオイルをつけて食べるのも良い選択です。
まとめ
ダイエット中にパンをチョイスするのはNGとされています。
しかし、これまで見てきたようにパンであったとしても、しっかりと種類を選べば、むしろダイエットに適したモノもあるのが分かると思います。
特にライ麦パンや全粒粉パンなどは、スグに試したいパンだと思います。
もちろん、炭水化物が多く含まれているので、いくらダイエットに適していると言っても、バクバクと食べていれば確実に太ります。
バランス感覚が要求されることは、常に頭に入れておくべきでしょう。本来カロリー計算をして厳密に調べるべきですが、私の場合、食パンを2枚食べれば太っていくラインです。
1枚(60g)がだいたい160kcalなので、その2倍の320kcalが、私のだいたいの太るラインです。
なので全粒粉パンもライ麦パンも食パン1枚分の60g程度に抑えて、その分、肉や魚、野菜を増やします。
関連記事:夜バナナダイエットの効果について
『どれだけの炭水化物を摂取すれば、自分はどれだけ太るのだろう?』といったことは、調べてない人は今スグにでも調べてみるべきだと思います。
人の性格がそれぞれ違うように、個々太るラインも人それぞれバラバラです。
自分が太るラインを知ることによって、太るラインのギリギリを攻めた楽なダイエットも実現が可能になったりもします。是非、試してみてください。