ランディングページ(LP)とホームページ(HP)、どちらもインターネットで集客をするのに利用されます。両者は同じ目的として利用されますが、それぞれ違いはあります。今回はこのホームページとランディングページの特徴に触れつつ、両者の違いについても触れてみたいと思います。
【ホームページとランディングページの違い:1】ホームページとランディングページの違い
「複数のページで構成されているモノがホームページ」「1ページだけで構成されているモノがランディングページ」これがホームページとランディングページの大きな違いです。どちらが優れているとかはなく、それぞれには、役割があるので詳しく見ていきましょう。
ホームページの目的と特徴
ホームページの目的は情報を提供することです。会社のホームページ(コーポレートサイト)であれば、商品の内容や採用情報などを掲載します。Webメディアなどであれば、ニュースなどを掲載します。紙媒体で言うなら雑誌や新聞をイメージすると分かりやすいです。
ホームページは、トップページを軸に複数のページとリンクで構成されています。なので、ユーザーが求める情報を上手くキャッチして質の高いページを作り、情報を発信し続ければドメインが強化されます。そうすれば検索エンジンでも、上位に表示される可能性が高まります。
ランディングページの目的と特徴
ランディングページは紙媒体で言うところの、チラシ広告や商品パンフレットです。ホームページと同じように情報提供はしますが、「資料請求」や「商品の購入」など、ユーザーに明確なアクションを起こしてもらうのが目的です。
ランディングページでの集客は検索エンジンからではなく、リスティング広告やFacebook広告などのインターネット広告がメインです。
【ホームページとランディングページの違い:2】ホームページのメリット・デメリット
ホームページのメリット
ホームページのメリットは情報の蓄積です。Googleのガイドラインに従い、ユーザーにとって価値のあるページを作り続けることができれば、それが評価され検索エンジンで上位表示が狙えます。また、Googleの評価を抜きにしても、ユーザーにとって価値のあるページを作ることができればTwitterやFacebookなどのSNSで拡散され、SNS経由で多くの人に読まれ、リピーター獲得に繋がります。
ホームページのデメリット
ホームページのデメリットは、まずはSEOの学習です。Googleはサイト運営者に向けて公にガイドラインを出しています。
しかし、検索アルゴリズムを見直して検索結果を大幅に改善するためのアップデートを定期的に繰り返しています。これをコアアップデート(コアアルゴリズムアップデート)と呼びます。SEOの学習はタダでさえ膨大なのですが、Google側の評価基準は常に変化をしているので、半永久的に学習と検証が必要です。
またSNSでの拡散に関してはユーザーがダイレクトに人であるため、人の目から見てどれほど読みやすいのか?中だるみは無いのか?細かいチェックが必要です。ただ、ここが難しいところなのですが、SNSの場合は無名アカウントである場合、たとえ良いコンテンツを作るための様々な施策をやっても、「無名だから」と言う理由で、そもそも読んでもらえない事も多いです。
SNSは「無名でも読んでもらうための作戦」や「無名からどのようにして知名度を獲得していくのか?」などなど、検索エンジンとはまるで別のSNSを攻略するための専用の施策が必要になってきます。SNSはタダ良いコンテンツを作れば報われる世界ではないのです。この知名度主義に関しては、紙媒体の出版の世界と同じような構造です。
何を書くか?では無く、誰が書くのか?
SNSはこれが、モロに出る世界です。このようにホームページで情報発信をするのも、実は簡単ではないのです。
【ホームページとランディングページの違い:3】ランディングページのメリット・デメリット
ランディングページのメリット
ランディングページのメリットはSEOが必ずしも必要ないことです。またSNSでの知名度が必ずしも必要ないことです。そもそも検索エンジンでは、その構造上、ランディングページでは評価を受けにくいので、リスティング広告やFacebook広告などのインターネット広告からの集客を狙います。
Google広告もSNS広告も、それぞれ細かい違いがありますが、基本的にはお金をかければかけるほど、集客が見込めます。
インターネット広告も単純化して語ることはできませんが、ざっくりと「SEOのスキルやSNSでの知名度の壁を、お金を払うことで飛び越えること」と認識しておくと良いと思います。
SEOの学習は膨大な時間がかかりますし、学習して実際に取り組んでも半年~1年は様子見をして、それで初めて効果の検証ができます。SEOは農業と似た部分があるのです。またSNSでの知名度は、いくら闇雲にコンテンツを投稿しても、「全く反応が無い」なんてことはザラにあります。実際に取り組んでいる人は分かると思いますが、驚くほど多くの人が、知名度によって「見るべきコンテンツ」と「見る必要のないコンテンツ」をふるいにかけています。
ビジネスの世界はスピードが重要です。SEOのスキルをつけたり地道にSNSを育てていても、そうやって気長にやっている間に環境が大きく変化して、もう旨みの無いビジネスに変化していることなんて沢山あります。一見すると地道に進むのは良い事のように見えますが、「インターネット広告を利用して、お金を使って壁を取り払う方法」も私は常にオプションとして入れておくべきだと思います。
関連記事:ランディングページ(LP)制作費用とは、プロに依頼した場合、いくらになるのか?
ランディングページのデメリット
ランディングページは、インターネット広告を使って主に集客をしていくので、広告費がまずかかります。それだけでなく、フリーランスのWebデザイナーやWeb制作会社に頼む、制作コストも結果を求めるならかかってくるでしょう。なので、ランディングページのデメリットは「コストのかかりやすさ」です。
ランディングページを利用するからには、コストに見合う分以上の成果を常に考える必要があります。広告費もそうですが、ランディングページのデザインがダサすぎたり、セールスライティングがおそまつだと、もうそれだけでユーザーは萎えてページから離脱をしてしまいます。
どこまでを自分でやるのか?どこまでをプロに任せるのか?ランディングページを使っての集客を選ぶからには、このことをシビアに考える必要があるでしょう。この点、ホームページを利用したSEOなら、ランディングページに比べて低コストなので、「ダメなら時間のムダでした」と考えを切り替えて挑むことが可能です。
【ホームページとランディングページの違い:4】ホームページやランディングページを作るには、どのような方法があるのか?
無料でつくる
ホームページもランディングページも無料で作る方法はあります。ホームページビルダーを使う古典的な方法や今ではwixなどの優れたサービスもあります。ただ、無料で作る方法ではWordPressを使うのが一般的だと思います。
関連記事:WordPressでランディングページ(LP)を作るには、どのようにしたら良いのか?
やはりプロの手を借りないので、デザインなどは限られますが、様々な優れたテンプレートやプラグインがあるので、有料でホームページやランディングページを作る人でも、まずはこちらを触ってみるのも悪くない選択だと思います。
またホームページ限定ですが、最近では企業もnoteのサービスを使うこともあります。WordPressほどの機能はありませんが、noteはそれそのものが文章を読みたい人が集まるSNSとしての機能があるので、ここにコンテンツを置くのは、それなりのリターンは見込めるでしょう。
関連記事:noteとWordPress、ブログを始めるならどちらが良いのか?メリットとデメリットを踏まえて語ってみます
有料で作る
フリーランスのWebデザイナーやWeb制作会社はホームページやランディングページの制作を請け負っています。確かに無料で作れる優れたツールは出回っていますが、最新のトレンドに合わせたデザインや、ランディングページであればセールスライティングなどのスキルはプロは高いスキルを持ち合わせています。
特にWeb制作会社はデザインやコーディング、セールスライティングのみならず、ホームページやランディングページ運用のコンサルティングまで請け負ってくれるところもあります。なので、成果を求めるなら、お金をかけてプロの力に頼るのも私は選択肢として入れておくべきだと思います。
【ホームページとランディングページの違い】まとめ
以上、ホームページとランディングページの違いについて語ってみました。それぞれ長所と短所があり、ほとんどの企業や個人は両方をバランス良く取り組んでいるところも沢山見ることができます。
これを応用した形で最近ですと有名Youtuberさんが、「自分でYoutubeでコンテンツを投稿しつつ、Youtube広告を出してTwitterでもプロモーション広告を出す」なんて事例も見かけます。
「地道にコンテンツを投稿してチャンネルを育てつつ、広告を使ってブーストさせて一気にポジションを獲得しよう」といった考え方です。この考え方はあらゆる場面で応用可能なんだと私は思います。