USDコイン(USDC)とは何か?特徴から将来性まで一挙に解説します
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USDコイン(USDC)は2018年に誕生した比較的新しい仮想通貨です。USD(米ドル)とペッグ(連動)したステーブルコインです。今回はそんなUSDコインについて、「いったいどうゆう通貨なのか?」説明してみたいと思います。
もくじ
USDコイン(USDC)の基礎情報
仮想通貨名 | USD Coin |
ティッカーシンボル | USDC |
---|---|
発行上限 | なし |
承認方式 | 該当なし |
上場時期 | 2018年9月 |
提唱者 | JeremyAllaire,SeanNeville |
公式サイト | https://www.centre.io/usdc |
ホワイトペーパー | https://f.hubspotusercontent30.net/hubfs/9304636/PDF/centre-whitepaper.pdf |
USDコイン(USDC)とは何か?
USDコインは、米ドルとペッグ(連動)したステーブルコインです。CircleとCoinbaseにより、2018年9月に誕生しました。USDコインを簡単に表現するなら米ドルをトークン化したモノです。USDコインはいつでもUSD(米ドル)に戻すことができます。
USDコインの発行と引き換えは、ERC-20スマートコントラクトで保証されます。つまりUSDコインはイーサリアムをベースにし発行された仮想通貨なんですね。なのでイーサリアム系の仮想通貨を所有している人は、USDコインも同じウォレットでまとめて管理すること可能であったりします。
USDコイン(USDC)を生み出したCircleとは?
USDコインはCentre consortiumが開発しました。CircleとCoinbaseに関してはUSDコインの最初の発行者となります。
CircleはJeremyAllaireとSeanNevilleによって2013年に設立されました。Circleは仮想通貨取引所のCoinbaseと提携し、Centre consortiumを設立しました。米国における厳格な送金監督および規制基準に準拠する形でUSDコインを設計したのです。
Circleの目標は「国立銀行になること」だそうです。Circleが銀行となった場合、預金者はUSDコインの保有者でありUSDコインを裏付ける担保は、中央銀行にCircleが預けた資金となります。
Circleが銀行になれば中央銀行で直接口座を開くことが可能となります。要するに『国立銀行になることで米国中央銀行が支援する、事実上のデジタル通貨における中央銀行になってしまおう』と言うわけです。
USDコイン(USDC)がUSD(米ドル)と連動するとは?
USDコインが、「米国における厳格な送金監督および規制基準に準拠する形で設計された」と書きました。なので1USDCは、ほぼ1USD(米ドル)になります。すべてのUSDトークンは1米ドルに裏付けされているんですね。全体のプロセスを少し説明してみます。
USDからUSDC
①ユーザーがUSDをトークン発行者の銀行口座に送金します。
②発行者はUSDCスマートコントラクトを使用して同量のUSDCを作成します。
③新たに作られたUSDCはユーザーに届けられ、代用された米ドルは準備金として保管されます。
USDCからUSD
①ユーザーはUSDC発行者に、USDCトークンと同等の金額の米ドルを交換するようリクエストを送る。
②発行者はUSDCスマートコントラクトにリクエストを送り、USDCトークンを米ドルに交換。同量のトークンを流通させないようにします。
③発行者は要求された金額のUSDを、その準備金からユーザーの銀行口座に送り返します。
以上のようなプロセスを踏み、USDコインの作成者は透明性を提供し、さまざまな金融機関と連携して同等の不換通貨を準備することが義務付けられています。すべてのUSDC発行者は、USDの保有量を定期的に報告することが求められています。その報告書はGrant Thornton LLPによって公開されています。
USDコイン(USDC)の利用例
「USD(米ドル)とほぼ1対1なのなら、なぜUSDコインを使う必要があるのだろう??」と思う人もいると思います。USDコインは通常の米ドルとは異なり、銀行口座を必要としません。アジアやアフリカのノンバンク(non-bank)と呼ばれるような人々でも利用が可能です。また特定の地域に居住している必要もありません。
そして非常に低コストで世界中にわずか数分で送金することが可能です。なのでステラルーメンと同じように国際決済でも活躍をしています。特にUSDコインはVISAのグローバルネットワークに追加されています。VISA決済に利用することが可能なんですね。
USDコイン(USDC)の現在の価格から見る将来の予想

USDCとUSD(米ドル)の通貨ペアを見ると、このような値動きの無い相場であるのが分かります。これはUSDコインが米ドルとほぼ1対1の関係である確たる証拠でしょう。

今度は動きのあるユーロとのペアを見てみます。これはUSDC/EURの週足チャートです。

そしてこれがUSD/EURの週足チャートです。USDC/EURとUSD/EURのチャートを見比べてください。特に現在の価格に注目です。USDC/EURが0.96400000でUSD/EURが0.96600000で多少の誤差はありますが、ほぼ一緒なのが分かると思います。
ここでもUSDCとUSDは、ほぼ1対1の関係であることの裏づけが取れたと思います。
USD/EURとはEUR/USDをそのまま反転したものです。あまり証拠金取引でこのUSDコインが取り扱いが無いのが、これで分かると思います。価格が、ほぼ米ドルと1対1の関係ですし、USDCでリスキーな取引をするくらいなら普通にFXトレードをやった方が良いと言うのが大方の理由でしょう。
今後の価格の予測ですが、FXの分析と同じになります。まさに米ドルの行方と同じです。USDCは短期売買を考えるよりも長期投資専用で考えるべき仮想通貨なのかもしれません。米ドルのファンダメンタルズ分析に加えて、USDCがどうゆう普及のされかたをして、開発企業がどのようなアプローチをしていくかに、もっぱら注視するのが良いと私は思います。
USDコイン(USDC)を売買するのに、おすすめの仮想通貨取引所
Binance(バイナンス)
取引所名:Binance |
URL:https://www.binance.com/ja |
取扱通貨数:600種類以上 |
レバレッジ倍率:125倍 |
ロスカットルール:100% |
USDコインの取引で国内だと、ほとんど取扱業者が無く、海外業者が候補として上がります。その海外業者でも比較的USDコインを日本人が取引しやすいのはBinance(バイナンス)くらいだと思います。バイナンスはあまり初心者向けでは無いと思います。バイナンスには現物取引とレバレッジ取引があますが、レバレッジが125倍まで利用ができてしまい追証といった仕組みがありません。追証が無い変わりに『マージンレベル』と言った、一定のレベルによって利用制限がかかっていく特殊なシステムを採用しています。
またバイナンスに入金をするのに、日本からの銀行振込には対応していません。日本人はクレジットカードか仮想通貨を使っての送金をすることになります。普通に日本の国内取引所から仮想通貨を購入してバイナンスへ入金をすれば良いのですが、バイナンスはツールの使い方や手続きの仕方を含めて初心者の方には少々ハードルが高いです。
ただ、これ以上にUSDコインを取引するのに、使いやすい業者も無いので初心者の方で「USDコインを買いたいよ」って人は、公式サイトをよく読んで入念に調べてから投資に踏み切るのを忘れないでください。中級者以降の方に関しては、取引ツールなどの操作方法をマスターして一度バイナンスに慣れてしまえば、もうバイナンスが便利すぎて手放せなくなるようなので、中級者以降の方は、これを機に利用に踏み切ってしまった方が良いかもしれません。
まとめ
以上、USDコインについて説明してみました。USDコインを生み出したCircleの最終目標が『デジタル通貨における中央銀行になること』と聞いて、『中央管理者がいないと言うことの意義や利点を完全に失ってしまっているんじゃないの?』と思う人も少なくないと思います。
ただビットコインがエルサルバドルや最近だと中央アフリカに法定通貨として採用されましたが、仮想通貨が法定通貨として認められて、しっかりと普及するのは、経済力が低くて政情不安定な国が限界だろうといった見方があります。電力の問題もありますし、何より金融資本主義はじまって以来の最大利権・通貨発行権に関わる話だからです。
・リンカーン、ケネディ…歴代アメリカ大統領が暗殺された本当の理由
多くの壁があり法定通貨として無理矢理にでも採用させようとすれば、先進国では多くの血が流れることが予想されます。なのでCircleの『国立銀行になることを、まずは目指して事実上のデジタル通貨における中央銀行になってしまおう』といった考え方は、ある意味では1番現実的な路線なのかもしれません。
ちなみに、USDコインにビットコインなど他の仮想通貨のような発行上限が無いことが気になった人もいると思います。これはUSDコインの新しいトークンが、完全に需要に基づいて発行される仕組みだからなんですね。
値動きが安定していて仮想通貨市場での流動性も高まっているようですが、USDコインに関しては仮想通貨FXとして取り扱ってる業者が、ほとんど見つかりません。米ドルとペッグしているので、取り扱わないのが普通の話なのですが、トレーダーの私としては少し残念な気持ちです。
現物取引で長期保有する方しか、今のところ縁の無い仮想通貨かもしれませんが、仕組み自体は非常に手堅いので、その動向には常に注目をしてて良いと私は思います。
仮想通貨
ADA OMG XLM LTC ETH XRP BTC DOGE DOT USDC
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