仮想通貨ステラルーメン(XLM)とは何か?特徴から将来性まで一挙に解説します
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ステラルーメン(XLM)は2014年7月に公開された仮想通貨です。公開と同時に1,000億XLMが発行されましたが、2019年11月にはその約50%にあたる550億XLMがバーン(使用不可)にされ話題をさらいました。今回はそのようなステラルーメンについて説明します。
もくじ
仮想通貨ステラルーメン(XLM)の基礎情報
仮想通貨名 | Stellar Lumens |
ティッカーシンボル | XLM |
---|---|
発行上限 | 50,000,000,000枚 |
承認方式 | SCP(Stellar Consensus Protocol) ※FBA(Federated Byzantine Agreement) |
上場時期 | 2014年7月 |
提唱者 | Jed McCaleb, Joyce Kim |
公式サイト | https://www.stellar.org/ |
ホワイトペーパー | https://www.stellar.org/papers/stellar-consensus-protocol |
仮想通貨ステラルーメン(XLM)の概要
ステラルーメンはリップル(XRP)の開発者の一人・Jed McCaleb氏が中心となって開発された仮想通貨です。「新興国における金融包摂の達成」を目的として開発されました。そのため多くの仮想通貨のような管理者のいない分散型組織ではなく、Stellar Development Foundationによる中央集権体制を取っています。
中央集権体制と言うと閉鎖性が気になりますが、Stellar Development Foundationは非営利団体です。利益ではなく「新興国における金融包摂の達成」のために迅速に開発を行います。非営利団体なので財務状態はオープンで透明性が高く、規制当局から見ても信頼の得やすい仮想通貨であると言えます。
仮想通貨ステラルーメン(XLM)は国際送金可能なブリッジ通貨
通常日本の銀行から米国の銀行に送金する場合、銀行の送金手数料の他にコルレス銀行手数料が3000円ほど取られます。海外送金をするだけで結構な額になり、しかも着金までにかかる時間も2~4営業日。
①日本の銀行→②中継銀行A→③中継銀行B→米国の銀行
これはどうゆう仕組みかと言うと海外送金の際に、銀行はSWIFTと呼ばれる国際的な銀行のネットワークを利用します。なので日本と米国間の銀行のやり取りではありますが、いくつものコルレスと言う名の中継銀行を系由して送金作業が行われるのです。
「①送金人」→「②アンカー+ステラネットワーク」→「③受取人」
一方でステラルーメンは異なる通貨同士のトレードを橋渡しする「ブリッジ通貨」です。まずユーザーが送金した通貨はアンカー(信頼できる選ばれた銀行や決済サービス会社)と呼ばれる仲介者によって、ステラネットワーク内で流通するクレジットに変換され、ネットワークに取り込まれます。そして、ネットワーク内で自動的に最も良いレートで両替が行われ受取人の口座に届く仕組みです。
金融機関をいくつも中継する必要が無いので送付にかかる時間は5秒前後。送付にかかる基本的な手数料は、0.00001XLM。超格安で素早い国際送金を可能にしているのです。特にこれは流通量の少ない通貨同士の送金で効力を発揮します。
仮想通貨ステラルーメン(XLM)の承認方式・SCPの仕組み
ステラルーメンの素早い決済システムは独自の承認方式であるSCP(Stellar Consensus Protocol)にも関係があります。
仮想通貨の承認方式はPoWやPoS、PoCやPBFTなどと色々な種類があります。PBFTの承認方式は、仮想通貨ネットワークに参加してるコンピュータであるノードが信頼できるモノだけに、予め固定されています。ステラルーメンも当初はこのPBFTの承認方式を採用していました。
しかし2015年から、予め固定されたノードの無いFBA(SCP)を採用することにしました。このFBAにはトランザクションを検証したり、コンセンサスプロセスに参加してステラ台帳に取引情報を記録したりする役割を持っているバリデーターノードというものがあります。
FBAでは1つの中央機関に依存せず、どんなバリデーターでも自分でバリデーターリストを作成して、ネットワーク全体のコンセンサスを形成できる仕組みを実現しました。ビットコインやイーサリアム程の分散性はありませんが、ネットワークの分散性を高めることができたのです。
またイーサリアムが14秒。リップルが4秒。そしてステラルーメンは2秒~5秒の決済スピードです。リップルの8割の承認で取引が認められるPoCもそのスピードに定評がありましたが、FBAはなんと約3分の2程度の承認で済みます。このような仕組みがステラルーメンのスピード決済を実現しているのです。
仮想通貨ステラルーメン(XLM)のバーン(使用不可)について
仮想通貨のバーンとは厳密には発行済みの仮想通貨の数量を減らすことです。需要と供給の関係で、流通してる仮想通貨の数を減らしてしまえば、価格は跳ね上がります。
暗号資産のバーンは通常計画的に行われるものです。なのでステラルーメンをバーンした2019年当時も、価格の不正操作を疑った人もいたようです。しかし、これはステラルーメンのコミュニティの総意で、より市場にステラルーメンを流通させる目的でバーンに踏み切ったようです。
仮想通貨ステラルーメン(XLM)の活用例
ステラプロトコルはあのIBM社の国際送金プロジェクト「IBM World Wire」を実現する仕組みとして採用されています。IBMは世界各国のほとんどの銀行をクライアントに持つため、今後の展開にかなり期待が持てます。またアフリカやイスラム圏、東南アジアでも導入されています。
仮想通貨ステラルーメン(XLM)の現在の価格から見る将来の予想
※2022年5月16日現在の話です。長期投資家ではなく、あくまでテクニカルトレーダーの分析です。

XLM/USDの週足チャートです。ボリンジャーバンドは期間20でσ2を利用しています。ミドルラインよりも価格が下にありますし、いちお支持線も引けるほど下のへの意識が向いてる状態なので、今は売り勢力が強いと見て間違いありません。ただしトレンドラインに注目してください。2021年5月10日の最高値から綺麗に引けるトレンドラインを3月21日の時点でブレイクしてるんですね。その後ミドルラインにぶつかって下落をして今に至ります。
しかし、ミドルラインにぶつかってから、コマが何度も出現しているのが分かる通り、迷いながらの下落で最新の週足のロウソク足でも大きくヒゲをつけて反発をしています。これはまだ売りの勢力が強いものの、買いの勢力が息を巻き返し始めてる状態です。このままレンジ場の可能性もありますが、何か強気なファンダメンタルズの材料があれば一気に買い目線に変わる可能性もあります。
仮想通貨ステラルーメン(XLM)を売買するのに、おすすめの仮想通貨取引所
1:Coincheck
取引所名:Coincheck |
URL:https://coincheck.com/ja/ |
取扱通貨数:販売所15種類・現物17種類 |
レバレッジ倍率:証拠金取引は現在やっておりません |
Coincheckは証拠金取引をやっていません。現物取引のみです。現物取引の利点はどんなに損失をしても最悪資産が0になる程度です。資産がマイナスになって借金を背負うことはありません。現物取引は上昇相場にしか賭けることができませんが、初心者の方が相場に慣れると言う意味では、ここを使うのは有用です。ちなみにCoincheckに関してはUSDのペアは取り扱っておらず、XLM/JPYのペアのみです。
2:DMM Bitcoin
取引所名:DMM Bitcoin |
URL:https://bitcoin.dmm.com/ |
取扱通貨数:現物11種類、レバレッジ15種類 |
レバレッジ倍率:固定2倍 |
ロスカットルール:50% |
DMM Bitcoinに関しては現物取引も証拠金取引も両方の取扱があります。ロスカットルールが50%なので、国内業者の中では多少リスクのあるトレードも可能です。DMM BitcoinもUSDのペアは取り扱っておらず、XLM/JPYのペアのみです。
3:GMOコイン
取引所名:GMOコイン |
URL:https://coin.z.com/jp/ |
取扱通貨数:販売所18種類・現物11種類、レバレッジ5種類 |
レバレッジ倍率:固定2倍 |
ロスカットルール:75% |
ロスカットが証拠金維持率の75%を下回ってからで、国内業者の中では多少厳しめのGMOコインですが、こちらも現物取引と証拠金取引の両方ができて、販売所形式も用意しています。他の国内業者と同じで、USDのペアは取り扱っておらず、XLM/JPYのペアのみの対応ですが、長期投資をする方が利用すると良い仮想通貨取引所だと思います。
4:CryptoGT
取引所名:CryptoGT |
URL:https://cryptogt.com/jp/website-home |
取扱通貨数:60種類以上 |
レバレッジ倍率:500倍 |
ロスカットルール:50% |
CryptoGTはレバレッジが500倍まで使える中級者以上の方向けな海外業者です。ただ日本語にも対応してて、あのFXでおなじみのMT5の取引ツールが使用できます。取扱通貨は実に60種類以上でXLM/USDにも、しっかり対応しています。
MT4やMT5は他のエンジニアが作った便利なカスタムインジケーターや自動売買システムが簡単に無料で導入できます。もちろんMQL4やMQL5などの言語を学べば、メタエディター(MetaEditor)などを使って、さほどサードルも高くもなく自作インジケーターや自動売買システムを自分で作って導入することができます。
なので裁量トレードだけではなく、システムトレードを検討されている方は、最初からCryptoGTを使ってしまっても良いと私は思います。
仮想通貨ステラルーメン(XLM)のまとめ
以上、ステラルーメンについて説明してみました。やはりステラルーメンはそのスピード決済が魅力です。「IBM World Wire」に採用されるほどですから、特にデジタル決済を必要としてるアフリカや東南アジアの国で活用例が増えれば増えるほど、やはり相場に反映されやすいと私は思います。
ただ、ステラルーメンの流通量から見て、仮想通貨相場全般をリードするほどの影響力を持つことは、あまり期待を持てないのも事実です。ちょくちょくニュースをウォッチして、それがどのような材料をもたらすのか?定期的にチェックして、その都度相場の行く末を考察する必要のある仮想通貨だと思います。
仮想通貨
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