仮想通貨イーサリアム(ETH)とは何か?特徴から将来性まで一挙に解説します

イーサリアム(ETH)は2014年に販売が開始された仮想通貨です。ビットコイン(BTC)以外の仮想通貨、アルトコインの中では必ず名前の上がる仮想通貨がこのイーサリアムです。今回はそんなイーサリアムについて、「いったいどうゆう通貨なのか?」説明してみたいと思います。
もくじ
- 仮想通貨イーサリアム(ETH)の基礎情報
- 仮想通貨イーサリアム(ETH)の概要
- 仮想通貨イーサリアム(ETH)のプラットフォームとは?
- 仮想通貨イーサリアム(ETH)はスマートコントラクトを利用してる
- 仮想通貨イーサリアム(ETH)にある「ERC」というトークン規格
- 仮想通貨イーサリアム(ETH)には発行上限がない??
- 仮想通貨イーサリアム(ETH)は将来的にPoSへ移行する
- 仮想通貨イーサリアム(ETH)を揺るがしたThe DAO事件
- 仮想通貨イーサリアム(ETH)の現在の価格から見る将来の予想
- 仮想通貨イーサリアム(ETH)を売買するのに、おすすめの仮想通貨取引所
- 仮想通貨イーサリアム(ETH)のまとめ
- 仮想通貨
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仮想通貨イーサリアム(ETH)の基礎情報
仮想通貨名 | Ethereum |
ティッカーシンボル | ETH |
---|---|
発行上限 | 上限なし |
承認方式 | PoW |
上場時期 | 2015年7月 |
提唱者 | Vitalik Buterin |
公式サイト | https://www.ethereum.org/ |
ホワイトペーパー | https://github.com/ethereum/wiki/wiki/%5BJapanese%5D-White-Paper |
仮想通貨イーサリアム(ETH)の概要
イーサリアム(Ethereum)とは、ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)によって考案され、2014年に販売が開始された仮想通貨です。仮想通貨と呼ばれていますが、イーサリアムとは厳密にはプログラムを実行するプラットフォームの名前です。このプラットフォーム・イーサリアムを使用する際に用いられるのが、イーサ(Ether)と呼ばれる仮想通貨です。
仮想通貨イーサリアム(ETH)のプラットフォームとは?
中央管理者なしで機能するオープンソースアプリケーション、それがdAppsです。イーサリアムはそのdAppsを構築するための開発環境を提供するプラットフォームとしての機能があります。イーサリアム登場以前のdAppsは一部の特殊な技術を持ったプログラマーでなければ開発が難しい領域でした。
しかしイーサリアムの登場により参入が容易になり、多くの人がdApps開発に参入することができるようになりました。その結果、いくつものプロジェクトがイーサリアムから誕生することになりました。
仮想通貨イーサリアム(ETH)はスマートコントラクトを利用してる
スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で人を介さずに契約を自動的に実行してくれる機能のことです。
Aさん:10ETH ⇔ Bさん:5BTC
例えば10ETHを保有するAさんと5BTCを持つBさんが、保有するお金を交換したいとします。この時、注意しなければならないのが、「送金したら本当にこちらが要求するお金がちゃんと送金されるのか?」です。
この場合「Aさんが10ETHを送金する」と「Bさんが5BTHを送金する」この両方の条件を満たさないと取引が成立しないよう、スマートコントラクトに書き込まれます。ふたつの条件が満たされた場合のみ取引が成立するのです。
このようにあらかじめルールを設定することにより、自動的に取引が実行されることを実現しているのが、このスマートコントラクトなのです。「人間のような柔軟性に欠けるのではないのか?」と心配する声もありますが、自動なのでその心配を上回る高速化のメリットをスマートコントラクトは提供します。
仮想通貨イーサリアム(ETH)にある「ERC」というトークン規格
「ERC-20」は、イーサリアムブロックチェーンと互換性を持つ暗号資産を作るための規格です。ERC-20トークンはオープンソースで誰でも作ることが可能です。
ERC-20には投票権をユーザーに与えたり、特定のタスクに対して報酬を払ったり、便利な機能が標準で備わっています。またERC-20規格で作られた全ての規格はお互い互換性を持つことになります。さらにマイイーサウォレット(MyEtherWallet)やメタマスク(MetaMask)などのERC-20対応サービスと互換性があるので、それも魅力の1つです。
USドルと連動するステーブルコインであるテザー(USDT)やチェーンリンク(LINK)、USDコイン(USDC)などは、ERC-20規格で作られました。
仮想通貨イーサリアム(ETH)には発行上限がない??
イーサリアムには発行上限がありません。発行上限がないと言うことは、供給過多で長期的にはイーサリアムの価値が減少してしまいそうです。しかし、イーサリアムには「バーン(使用不可)」という発行したETHを消滅させることで価値の減少を防ぐ仕組みがあります。
理論的にはバーンをすれば仮想通貨の価格は上昇します。ただ、そのバーンの影響による価格が、上昇するタイミングは非常に難しいです。一部の大口投資家がバーンをするタイミングを知り、ポジションを取ることで実際のバーンの時期よりも早く価格が動くこともあります。また、他の大きなニュースの影響を受けて価格の上昇に圧力がかかることもあります。
仮想通貨イーサリアム(ETH)は将来的にPoSへ移行する
現在イーサリアムの承認方式はビットコインと同じPoWです。しかし、今後のアップデートでPoSへ移行する予定です。これまでイーサリアムは送付遅延や手数料高騰などのスケーラビリティの問題を抱えていたのですが、PoSへの移行でそれが改善することが予想されます。
仮想通貨イーサリアム(ETH)を揺るがしたThe DAO事件
素晴らしい機能ばかりが目立つイーサリアムにも影はあります。2016年に発生したThe DAO事件。スマートコントラクトによって半自動的に投資が行われる自律分散型投資ファンドThe DAO。そのThe DAOが動かすプログラムがハッカーからの攻撃を受けたのです。50億円相当のETHが盗まれました。
これでは相場に大きく影響をしてしまうので、イーサリアムはその資金移動自体を無かったことにするハードフォークが実施されました。ハッカーが盗んだとされるETHの取引記録をブロックチェーンから削除した上で被害者にETHを戻る処理をしたのです。
しかし、このハードフォークが中央集権的だとしてコミュニティの一部が反対をしました。本来であればハードフォークにより旧ブロックチェーンは破棄され、新しい通貨が配布されるのですが、新しい通貨の方を拒否する人達がいたんですね。
その結果、新しくハッキングの記録がないブロックチェーンはそのまま「イーサリアム」として。既存のハッキング記録を残したままのブロックチェーンは「イーサリアムクラシック」となり、別々の道を歩むことになったのです。
仮想通貨イーサリアム(ETH)の現在の価格から見る将来の予想
※2022年5月16日現在の話です。長期投資家ではなく、あくまでテクニカルトレーダーの分析です。

ETH/USDの週足チャートです。ボリンジャーバンドは期間20でσ2を利用しています。さっそくですが全体の形を見てください。左肩の高さが気になりますが、この形はヘッドアンドショルダーとして認識可能です。また支持線のレベルに注目してください。ほぼ誤差が無く、綺麗に試しては跳ね返されてを繰り返しています。この支持線は非常に巨大なヘッドアンドショルダーのネックラインと見ることができます。
私がショート(売り)から入るなら間違いなく、このネックラインを抜けていくあたりでエントリーです。ロング(買い)に関して全体として売りの勢力が強いので、ミドルラインを抜けたあたり、もしくはネックラインを抜けて下落トレンドが落ち着いてきたあたりが無難だと私は思います。
仮想通貨イーサリアム(ETH)を売買するのに、おすすめの仮想通貨取引所
1:Coincheck
取引所名:Coincheck |
URL:https://coincheck.com/ja/ |
取扱通貨数:販売所15種類・現物17種類 |
レバレッジ倍率:証拠金取引は現在やっておりません |
Coincheckは証拠金取引をやっていません。現物取引のみです。現物取引の利点はどんなに損失をしても最悪資産が0になる程度です。資産がマイナスになって借金を背負うことはありません。現物取引は上昇相場にしか賭けることができませんが、初心者の方が相場に慣れると言う意味では、ここを使うのは有用です。ちなみにCoincheckに関してはUSDのペアは取り扱っておらず、ETH/JPYのペアのみです。
2:DMM Bitcoin
取引所名:DMM Bitcoin |
URL:https://bitcoin.dmm.com/ |
取扱通貨数:現物11種類、レバレッジ15種類 |
レバレッジ倍率:固定2倍 |
ロスカットルール:50% |
DMM Bitcoinに関しては現物取引も証拠金取引も両方の取扱があります。ロスカットルールが50%なので、国内業者の中では多少リスクのあるトレードも可能です。DMM BitcoinもUSDのペアは取り扱っておらず、ETH/JPYのペアのみです。
3:GMOコイン
取引所名:GMOコイン |
URL:https://coin.z.com/jp/ |
取扱通貨数:販売所18種類・現物11種類、レバレッジ5種類 |
レバレッジ倍率:固定2倍 |
ロスカットルール:75% |
ロスカットが証拠金維持率の75%を下回ってからで、国内業者の中では多少厳しめのGMOコインですが、こちらも現物取引と証拠金取引の両方ができて、販売所形式も用意しています。他の国内業者と同じで、USDのペアは取り扱っておらず、ETH/JPYのペアのみの対応ですが、長期投資をする方が利用すると良い仮想通貨取引所だと思います。
4:CryptoGT
取引所名:CryptoGT |
URL:https://cryptogt.com/jp/website-home |
取扱通貨数:60種類以上 |
レバレッジ倍率:500倍 |
ロスカットルール:50% |
CryptoGTはレバレッジが500倍まで使える中級者以上の方向けな海外業者です。ただ日本語にも対応してて、あのFXでおなじみのMT5の取引ツールが使用できます。取扱通貨は実に60種類以上でETH/USDにも、しっかり対応しています。
MT4やMT5は他のエンジニアが作った便利なカスタムインジケーターや自動売買システムが簡単に無料で導入できます。もちろんMQL4やMQL5などの言語を学べば、メタエディター(MetaEditor)などを使って、さほどサードルも高くもなく自作インジケーターや自動売買システムを自分で作って導入することができます。
なので裁量トレードだけではなく、システムトレードを検討されている方は、最初からCryptoGTを使ってしまっても良いと私は思います。
仮想通貨イーサリアム(ETH)のまとめ
以上、イーサリアムについて説明してみました。イーサリアムで注目すべきはやはりERCのトークン規格です。実はNFTのほとんどはERC-721かERC-1155という規格を使って作られています。
NFTと言えばドット絵が高値で取引されたりと、今非常に話題になっています。しかし、本当にNFTが力を発揮するのはメタバースの中だろうと言う人が多いです。
メタバースは3次元の仮想空間です。ここでNFTと紐付いた土地を購入できたり、NFTと紐付いた服を売ったりだとか、そこでリアルの生活とは別の仮想空間での生活が楽しめるんですね。今はそのようなゲーム的な話題で持ちきりです。ただSNS大手のFacebookは社名をMetaverseのMetaに変更するほど力を入れています。
・Global social media statistics research summary 2022
英語ですが、この記事を見れば分かる通り、現在世界一のソーシャルメディアはFacebookです。日本ではあまり人気はありませんが、多くの人がFacebookを利用し、ここからニュースを見たりしてるんですね。
このFacebookの抱えるユーザーが全部とはいかないまでも、相当な数メタバースに今後、雪崩込んでくることが予想されます。
今まさにコロナと戦争で世界情勢が不安定で、日々あらゆる情報をSNSで受け取り議論などを私達は世界中でしています。
しかし、今度はその舞台がメタバース内になるだろうと予想する人が結構いるんですね。メタバースを利用して支持者を獲得しようと、既に考える政治家もいるほどです。
なので、ここ最近のイーサリアムはNFT市場の拡大に連動して、価格が上昇する傾向を見せてきました。仮想空間については日本だとセカンドライフの失敗を思い浮かぶ人が多いと思います。本当にメタバースが普及するのかどうかは、議論の分かれる所ではありますが、イーサリアムに関してはNFT市場の動きを、しっかりとウォッチしておくべきだと私は思います。
仮想通貨
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